201201国際交流活動講演会

行事名国際交流活動講演会

日時：2012年1月21日（日）13時30分～18時00分
場所：葺手第二ビル５階会議室 CD会議室
講師、発表者・ YEAFEO報告：小川氏、千葉氏、葛西委員補佐
・国際活動報告：山中委員、田村前委員長
担当者： ○武井、昆野
参加者数 22名（内委員5名、委員補佐6名）

１．背景・目的

　例年行われているYEAFEO参加者の活動報告を実施し、例会参加者と国際交流活動の成果を共有する。また、国際活動の経験者として、山中委員、田村前委員長にも、各々の活動を講演していだだき、参加者に良い刺激を与えていく。
　本企画は、国際活動経験者の講演・報告を通じて、海外志向の技術者に考察と交流の機会を提供することを目的としている。本企画により、参加者のモチベーションアップ、人脈形成等の効果が期待できる。

２．活動内容

まずYEAFEO参加者３名の講演を実施し、各々に所見を述べていただいた。次に、山中氏、田村氏の順で講演を実施した。持ち時間は各々１時間程度。発表後には質疑応答を行い、参加者との意見交換が行われた。発表内容は以下のとおりである。

「アジア地域における青年技術者の国際交流のあり方について」- 第18回YEAFEO国際会議(ブルネイ)派遣者からの提言 -　　　・・・　小川氏、千葉氏、葛西委員補佐
「核燃料サイクルに関するアメリカの研究開発」　　　　　　　　　・・・　山中委員
「ドイツ研修を経て - プロボノで活かす技術士 -」　　　　・・・　田村前委員長

終了後、発表者らを囲んでの交流会を実施した。交流会終了後、番外編として山中委員より、アメリカの食べ物、散策先、個性的な職場仲間、街で偶然出会ったアメリカ人家族などの紹介が行われ、アメリカ文化の一片が垣間見えた。

３．成果と所感

３．１　YEAFEO国際会議派遣者からの提言について

派遣者の提言からは、海外主催者側と日本技術士会の関係が、徐々に親密になってきていることが伺えた。しかしながら、毎年ほぼ同一の参加者が出席している東南アジア各国に対し、青年委員会側は毎年別の参加者が出席していることから、参加者の達成度、到達点はどうしても低めである。今年度の参加者もこうした感想を抱いており、もっと達成度を高めていくために、次回から参加者募集を早め、引継ぎを密に行なっていくと良い、などの意見が出ている。
今年度の成果の一つとして、Facebookにより、東南アジア出身の参加者と、手軽で継続的な交流の手段を持つことが出来るようになった点がある。引継ぎの充実と併せれば、今後の活動の密度を濃くするのに役立てられるかもしれない。

３．２　燃料サイクルに関するアメリカの研究開発について

アメリカの原子力事情の話題から展開しており、講演内容に、より興味を持って入り込むことができる構成であった。後半のアメリカ研究者達のキャラクター、アメリカの職場事情の内容を聴くと、言語だけでなく、文化面による事情の違いが大きいものであるということを、感じ取ることができる。また番外編の、アメリカ人の家族感や、アメリカ人の趣味（狩猟）の話題も興味深い。技術やビジネス以外のラフな部分もまた、国際活動の醍醐味と言えるのではないだろうか。

３．３　ドイツ研修を経てについて

ドイツは市民活動が非常に活発であり、民間企業や市民団体の意思が大きく作用しているようである。そしてそれらのシンクタンクやリーダー役として、有識者や専門家の需要がある。プロボノ活動は、専門家の参加によって、市民団体が社会に対して、より高次元に作用できる活動となり得る。ドイツ研修を経て田村氏は、プロボノ活動から様々な可能性を見出されているようであった。参加者もこの点については大いに議論しており、刺激を得たようである。
個人的には、洗練された内容で、興味深く聞かせていただいた。積極的に海外に視線を向け、活動をしているからこその充実した内容であると感心している。こうした発表は、技術士（特に海外志向の人間）に大いに刺激になると思う。
田村氏の参加した研修については、「2011年度「がんばろう日本！～ドイツから日本へ～」全6回」をご参照ください。