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201111CAFEO 29/YEAFEO 18 への派遣

行事名 国際交流:CAFEO29/YEAFEO18 in Brunei Darussalam

日時 平成23年11月27日―30日 
場所 The Rizqun International HOTEL バンダルスリブガワン市内
担当者: (○印リーダ) ○小川尚之、千葉剛、葛西健司(報告者)
参加者数 3名(内委員補佐 1名)

1.背景・目的

ASEAN諸国との交流による青年層の委員会活動の情報交換、青年層の国際意識向上を目的として、2003年度より、CAFEO(The Conference of the ASEAN Federation of Engineering Organizations)の青年層YEAFEO(Young Engineers of the ASEAN Federation of Engineering Organizations)との交流を継続している。2011年度は、日本から3名の若手技術者(全員修習技術者)をブルネイへ派遣した。
     
   
   
Rizqun HOTEL外観  (CAFEO29会場)               CAFEO29の看板

2.内容

2.1.ウェルカムパーティー(11月27日(日)19:30~21:30) 

 The Rizqun HOTELに併設のThe Mall 内にてウェルカムパーティーが開催された。このイベントはCAFEOと合同で実施された。地元ブルネイや近隣のマレーシア料理を堪能した。このイベント時にマレーシアやシンガポールのYoung Engineer Committee(以下YEC)のChairmanや他のメンバーと名刺交換を行い、親睦を深めた。
 また、The Mall内ではCAFEOに関連した展示場を設け、一般の方向けにCAFEO、およびASEAN諸国技術団体の展示を行っていた。

   
   
  ウェルカムパーティー会場の様子                 CAFEO展示ブース

2.2.YEAFEOミーティング、カントリーレポート(11月28日(月)10:00~16:00)

The Rizqun HOTEL会議場にてYEAFEO ミーティング、及びカントリーレポートが行われた。

 参加各国の紹介の後、前回の議事録の確認と審議が行われた。内容については①WEBサイトについて、②Associate ASEAN Engineer構想について、③インターンシッププログラムについて、④情報の共有方法についてであった。また次回のYEAFEOの議長は開催国カンボジアのTanaJewlie  氏(今回は副議長)に決まった。

カントリーレポートは、1カ国あたり約10~15分程度の持ち時間で発表が行われた。発表に対する質疑応答は行われなかった。発表順は、①ブルネイ(開催国)、②インドネシア、③マレーシア、④ミャンマー、⑤シンガポール、⑥タイ、⑦日本、の順。フィリピン、ベトナム、カンボジア、ラオスは不参加。 

国により違いはあるものの、概ねYECの参加に関して35歳以下と定義している国が多かった。各国共に1年間のYECにおける活動報告がメインであった。各種勉強会・セミナーの開催、テクニカルツアーの実施、近隣諸国との国際交流活動、旅行等の実施報告が主な発表内容であった。また、タイの発表では最近発生した洪水被害の状況についての話題も取り上げられていた。

 日本は小川氏が代表でプレゼンを行った。日本技術士会青年委員会の1年間の活動報告として、例会企画コンペ、ディベート、技術士全国大会、東京湾岸観察活動会、韓国、及び香港との国際交流に関する内容を中心に話しを展開した。

 カントリーレポート終了後、各国代表によるプレゼント交換会の実施、及び記念写真撮影会が行われた。また、この日の夜は公式のパーティー等の予定はなかったため、マレーシアYECが中心となり、会議場付近の屋台にてYEAFEOメンバーで夕食を共にして親睦を深めた。


会議場にて(日本の代表3名)    インドネシア代表とプレゼント交換    各国YECのChairman


各国YECのChairman         議長のMuhamad氏(ブルネイ:中央)            ナイトパーティーでの1コマ
と主要メンバー              と副議長のTanaJewlie氏(カンボジア:右)


2.3.オープニングセレモニー(11月29日(火)10:00~14:00)

The Rizqun HOTEL大宴会場にてブルネイの技術者団体PUJA(Pertubuhan Ukur Jurutera Arkitek)主催によりCAFEOオープニングセレモニーが盛大に実施された。ブルネイ伝統の音楽と踊りによりセレモニーが始まった。PUJA会長挨拶の後、ASEAN各国の代表による記念写真撮影、続いて基調講演が3件実施された。途中の休憩時間に、各国毎に参加者がステージ上に上がり記念撮影を実施していた。
            
オープニングセレモニー                    PUJA会長(左側)

           
日本のYEAFEO参加者(左から千葉・小川・葛西)      ステージ上にて記念撮影

2.4.CAFEOカントリーレポート(11月29日(火)14:00~17:00)

 ASEAN各国の代表により、自国の紹介、自国技術者団体の概要、活動報告、将来の展望を中心に15分程度で発表が行われた。発表は①ブルネイ(開催国)、②カンボジア、③インドネシア、④ラオス、⑤マレーシア、⑥ミャンマー、⑦フィリピン、⑧シンガポール、⑨タイ、⑩ベトナムの順で行われた。発表は各国共に技術者団体の幹部が行っていたが、カンボジアとベトナムは若手の女性技術者が代表で発表を実施していた。

2.5.YEAFEO夕食会&ナイトツアー(11月29日(火)19:00~23:00)

 CAFEO行事終了後、YEAFEOメンバー全員で空港の近くにあるレストランに行き、食事を取りながら親睦を深めた。夕食会は2時間程であったが、会議と違いお互いリラックスした状態にて、お互いの国の状況や文化について、あるいは普段の仕事や趣味の話といった個人的な話題をメインとして、参加者同士、個人レベルでの親睦を深めた。
この夕食会を含め、全ての公式的な行事において酒類の提供は一切なく、飲み物はジュース類で親睦を深めた。ブルネイは厳格なイスラム教徒の国ということで、公共の場で酒類を口にしてはならないという法律に基づくものであり、このCAFEOにおいても、ブルネイの法律に従う形で行事が実施された。
 夕食会後、バンダルスリブガワン市内中心部へ移動して、ナイトツアーが行われた。市内中心部を徒歩で移動して、オールドモスク(スルタン・オマール・アリ・サイフディン・モスク)の見学を実施した。オールドモスクはライトアップされており、美しい景観であった。徒歩での移動中、参加者は皆で写真を撮り合い、談笑しながら移動中の場を盛り上げていた。

      
     夕食会                         オールドモスク


2.6.テクニカルセミナー(11月30日(水)8:15~12:00)

 午前中にテクニカルセミナーが実施された。テクニカルセミナーは主に5つのグループ(①調査・新制度・開発系、②エネルギー資源系、③建設インフラ系、④製造・オートメーション系、⑤健康・安全・環境系)に分かれて同時進行で実施された。各グループ共に若手を中心に様々な国の技術者がプレゼンを行い、活発な意見交換が実施されていた。特に女性技術者の発表が多かった点が印象的であった。


2.7.テクニカルビジット(11月30日(水)13:00~17:00)

 午後はCAFEOと合同でテクニカルビジットが実施された。テクニカルビジットは3種類用意されていた(①カンポン・アイール見学、②メタノール工場見学、③公共住宅計画地見学)。日本の参加者3名は全員カンポン・アイール見学を選び、ツアーに参加した。

 カンポン・アイール(Kampong Ayer)とはマレー語に由来しており、Kampongは村(Village)、Ayerは水(Water)を意味している。カンポン・アイールはブルネイ川の上に水上集落を形成している。集落は川の数箇所に分かれて点在しており、それぞれ集落毎に船着場を持っており、集落間の移動はボートを用いる。

ツアー参加者は市内中心部のボート乗り場から観光船に乗り、数キロ離れた集落まで移動して、実際に集落の1つに上陸した。ここは1つの小さな街を形成しており、集落の中に診療所や交番、モスク、商店、小学校が存在した。小学校には子供達がいて、我々訪問団に興味津々であり、一緒に記念撮影を行った。子供達の元気さと無邪気さは万国共通であると改めて感じた。


 
             
 観光船に乗るCAFEO/YEAFEOメンバー        水上集落のモスク(左)と小学校(右)
 
             
    小学校の子供達と記念撮影          YEAFEOメンバーと日本の現場代理人(小野氏)

この集落を後にして、市内中心部の対岸にある大きな水上集落に立ち寄り、集落の建設現場、及びカンポン・アイール記念館の見学を行った。この集落の建設工事は日本の建設会社により工事が施工されており、現場責任者は日本人の建設技術者であった。日本から遠く離れた異国の地で日本の技術者が活躍する姿を目の当たりにして、日本の高い技術力が世界の発展に大きく貢献していることを改めて実感した。また、日本の技術者の活躍が、世界における日本の評価に大きく影響を及ぼしており、技術者が背負う責務の重さも併せて実感した。

             
カンポン・アイール記念館からみた水上集落           水上集落の1コマ

2.8.フェアウェルパーティー(11月30日(水)19:00~22:00)

 テクニカルビジット後、ブルネイで一番高級のエンパイアホテルに移動して、フェアウェルパーティーに参加した。日本はYEAFEO参加の3名の他に、CAFEOへの参加者3名も合わせた6名にてパーティーに参加した。パーティーはホテルの最も大きな宴会場で行われた。

 最初は開催国ブルネイから次回開催国のカンボジアへCAFEOフラッグの引渡しが行われた。その後、各種表彰が行われた後、パーティーのメインイベント、各国の催し物が行われた。各国10分程度で自国の歌を皆で合唱する国が多かったが、中には自国の伝統芸を披露する国もあった。各国共に自国の伝統衣装に身をまとい、力の入れ方が本格的であった。

日本はお祭り用ハッピ、袴、空手着等、人により衣装は異なるものの、どの衣装も他の国の注目を集めていた。日本の発表は最後に発表する開催国ブルネイの前であった。日本は毎年恒例の空手の板割りを披露した後、参加者6名で青年委員会の横断幕を持ちながら「ヤングマン」を熱唄した。歌が始まると、他国のYEAFEOメンバーが皆一斉に舞台に上がり、我々と一緒に歌いながら場を盛り上げてくれた。その迫力は凄まじく、会場の盛り上がりは最高潮に達していた。

 ブルネイの発表後、YEAFEOメンバーとブルネイメンバーが中心となり、ブルネイの音楽や、次回開催国のカンボジアの歌に合わせながら、皆で踊り、歌い、親睦を深めた。催し物終了後も皆で記念撮影を行い、最後まで会場の盛り上がりの熱が冷めることはなかった。終了時間が迫ったころには別れを惜しみつつ、今後このCAFEOでの再会を約束して、硬く握手をして別れを告げた。このイベントでは、参加者の国や文化、言葉の壁を越えた一体感は、かつて経験したことのない、言葉では表現できない位、感動するものであった。

       
CAFEOフラッグ引渡し式            フェアウェルパーティー会場の様子

       
  日本代表団の催し物(ヤングマン熱唄)          毎年恒例、空手の板割り

       
     日本とシンガポールの記念撮影         日本とYEAFEOメンバーの記念撮影

3.成果と所感

4日間、ASEAN諸国の若手技術者との交流を通じて、改めて国際交流の素晴らしさを実感した。参加者は企業に勤める会社員技術者の他に、大学等教育機関の指導者、現役の大学生に至るまで多岐に渡っていた。参加目的も人により大きく異なり、参加者各自が自分なりの目的を持ってこのCAFEO/YEAFEOに参加している様子が伺えた。

しかし、目的は異なるものの、参加者は皆、この会議を通じて出会う他国の若手技術者との交流を心の底から楽しみ、価値観を共有し合い、お互いを認め合い、この素敵な出会いを心ゆくまで堪能していたことが特に印象的であった。

特に企業で働く会社員にとっては、時間等の制約、および交流の場自体が少ないことから、交流を目的とした場に参加することは困難である。その中で、国、専門分野、所属等の垣根を越えて一堂に介するこのCAFEO/YEAFEOは自らの国際感覚向上の他に、他国の様々な人達との出会いを通じて、自らの将来や、今後あるべき姿を考える貴重な経験が得られる場所であることを、私はこの会議への参加を通じて強く感じた。

今回、私はコミュニケーションを取るための語学力に不安を抱えての参加となったが、現役の大学生や会社員になって数年の若い技術者達とは、片言の単語を並べる程度の英語でも、辛うじてコミュニケーションを図り、情報交換が行えた。しかし、この会議へ参加する本来の目的である、他国の青年委員会活動に関する情報の共有に関しては、語学力不足により情報の共有は出来なかった。また、ASEAN各国の人達が日本の代表に求めるものが何であるのか、伺うことも出来なかった。他国YECのChairman、および幹部の方についてはドクターの方もおり、技術者としても、語学力に関しても一流であり、私自身の現在の能力では対等に話が出来る状況ではなかった。

この様な会議に国を代表して参加するためには、一定の語学力を有していることが重要であると改めて感じた。語学力が不十分であると、こちらから情報の開示が実施できないため、相手の信頼が得られずに、相手から必要な情報を引き出すことも困難になるからである。語学力以外においても、ドクター等の一流の肩書きを有している技術者と対等に渡り合うためには、こちらも一流の技術者と思われるような、高い技術力、経験と共にドクターに匹敵する肩書きも併せて必要であると感じた。そのためにも、日本の場合には技術士資格所得が有効な手段の一つであると感じた。

会議が始まった当初は、言葉も分からずに会場の雰囲気に馴染めずに苦労した。しかし夜のパーティー等でASEAN諸国の若手技術者と親睦を深めるうちに、徐々に彼らと心が通い合い、最後のパーティーの時には完全に自分もCAFEOの中に溶け込んでいた。パーティーが終わる頃には会場の皆と別れることを惜しむ程の気持ちになっていた。最初は不安で、心配な気持ちで成田空港を飛び立った時には、会議に参加してこのような気持ちになるとは想像もしていなかった。会議の場も、そこに参加していた人達も皆魅力にあふれ、またこの場に戻って来たいと思える程、CAFEOは素晴らしい場所であった。

4.今後の展開

 他国は現役の大学生等の若手技術者の参加が目立った。特にミャンマーやマレーシアはYECのメンバーの半数以上は大学生であり、女性の姿も目立っていた。推測ではあるが、各国共に技術者団体からの援助により参加しているものと思われた。他国は若手技術者の育成に関して大変力を入れている様子が会議への参加を通じて伺えた。

一方、日本は毎年30歳前後の企業に勤める技術者が参加しているが、現役学生の参加が少ないと感じている。これは学生に対するCAFEOの認知度の低さも影響していると思われるが、資金的な面においても学生の参加は厳しいものと感じている。今回ブルネイでの開催ということで、日本からの直行便がないため、乗り継ぎを余儀なくされ、必然的に多額の旅費を要する結果になってしまった。私は企業勤めの技術者であるが、今回の旅費に関してはかなり資金的に厳しいと感じている。日本技術士会から若干の補助金が交付されるものの、充分とは言えないレベルであると感じている。

今後、このような素晴らしい国際会議の場を少しでも多くの若手技術者、及び現役の学生に経験して欲しいと私は考えている。しかし、参加をするためには費用が必要となる。少しでも多くの参加者に国際舞台を経験してもらい、派遣事業を継続していくためにも、参加者の資金面の負担を軽減するため、更なる補助金制度の充実を今後、期待したい。

最後に、このような国際会議は継続して参加することが望ましいと感じている。実際ASEAN諸国では大半の技術者が毎年参加している。日本の場合、費用面の他に休暇所得の問題もあり、継続参加は困難な状況である。しかし、私は魅力あふれるASEAN諸国の若手技術者の仲間達に会うために、是非もう一度、CAFEO/YEAFEOの場に参加したいと考えている。そのためには、まず技術士2次試験に合格をして「技術士」となり、語学力を向上させて、次は「Professional Engineer, JAPAN」の称号を胸に、堂々と日本の代表として参加することを目標の1つとして、まずは技術士2次試験合格に向けて頑張っていきたい。

Yeafeo2011参加報告最終版rev2
                                      以 上


Updated on 7 20, 2012 by Y Shimada (Version 6)


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