201110日韓技術士会議

行事名第４１回日韓技術士会議参加報告

日時平成23年10月13日（木）～15日(土)

場所韓国大邱(テグ)広域市、EXCO

参加者三留規誉、武井遼

１．背景・目的

毎年開催されている日韓の技術士交流を目的とした日韓技術士会議にて、青年技術士交流実行委員会は、プレイベントである親善サッカー大会と本会議後の英語発表分科会に協力をしている。
　今回、第41回　日韓技術士会議　が韓国の大邸のEXCOをメイン会場に、10/13～15の日程で、「自然と人工災害対策における技術士の役割」をメインテーマに実施された。　10/13に行われた親善サッカー大会に19名が日本チームの選手として参加し、10/14に行われた第５分科会英語発表に３名の発表があった。

２．内容

2-1.第7回　日韓技術士親善サッカー大会

大会初日の10/13　15:30～18:00、大邸スタジアム予備競技場にて、第7回　日韓技術士親善サッカー大会が実施された。
昨年の対戦で日本は初勝利し、今回も打倒韓国チームを目標に練習を重ねてきた。
フレンドリーマッチ前半(20分)、レギュラーマッチ前半(20分)がそれぞれ0-0で終了した。式典として日韓両国の技術士会会長他、来賓の方々の挨拶、両国幹部のPK戦が行われた後、フレンドリーマッチ後半(20分)、レギュラーマッチ後半(20分)を行った。フレンドリーマッチは0-0で引き分けた後、レギュラーマッチの後半戦の試合を開始した。韓国チームの攻撃にゴール付近を攻められるも、GK荒木啓司選手の好守等により守り切り0-0で後半は終了し、勝敗はPK戦で決着をつけることになった。PK戦は、3-2で日本チームの勝利となった。
　試合終了後のウェルカムパーティには日韓合せて約80名の参加があり、盛大に行われた。　翌10/14、本会議終了後の晩餐会の会場にて優勝杯の授与とMVP及び敢闘賞の発表があり、日本チームからは山崎浩司選手がMVPを、荒木啓司選手が敢闘賞に選ばれた。

2-2.全体会議

　全体会議は10/14　9:00～12:00　EXCO3階のホールにて行われた。日韓両国の技術士会会長、日韓の実行委員長の挨拶に続き、日韓双方の基調講演があった。
日本：伊藤徹氏　「グリーンテクノロジーと技術士の関わり」
韓国：李康建氏　「The Development of Green Technologies and rules of Professional Engineers to realize Green Growth Strategy」

2-3.第5分科会（英語発表）

　10月14日　13:00～17:00に実施された第5分科会では、沈淳輔座長、田吹隆明副座長の司会のもと、日本側3名、韓国側4名の発表が行われた。発表内容を発表順に下記する。

第5分科会
①The four rivers restoration project

沈淳輔
洪水対策、生態環境、水の衛生を改善するための4つの大きな河川保全プロジェクトの話。

②地球温暖化に対する日本の最先端の空調技術・室内・業務用空調システムについて

時合健生　（化学部門）
最先端の空調システムの技術について

③A study on the Behavior of Reinforced Concrete Beams Using Recycled Aggregate

朴泰煕

④日本における創薬研究所のSustainable建築のTrend

沼中秀一　（衛生工学部門）
創薬研究所でエネルギー消費とCO2を削減するための建築をベンチレーションシステムを中心に概説した。

⑤A study of necessity of double water spray on massive jumbo tank

李潤鎬
消化活動に用いられる巨大なジャンボタンクのダブル放水の効果を検証した。

⑥銀Nano粒子薄膜の新規な発色

前田秀一　（化学、総合技術監理部門）
簡便に色を変えることができ、加工に便利な新規の銀Nano粒子のフィルム技術について概説した。

⑦NOISE from HIGH SPEED TRAIN

Jung Gon Son
高速列車の騒音を減少させる技術について概説した。

2-4.晩餐会

　10月14日19:00～21:00に晩餐会が執り行われ、日韓技術士会双方の会長の挨拶に続き民族舞踊などの催しがあり、途中にはサッカーの授賞式では韓国技術士会会長から日韓の選手（チーム代表・ＭＶＰ・敢闘賞）に対し賞品の授与が行われた。最後は女性技術士を中心とした構成で、韓国・日本それぞれによる歌の披露があり、盛大な内に締めくくりとなった。

2-5研修視察

最終日（10/15）の研修視察は、第５分科会でも発表された河川保全プロジェクト建設現場の視察および、大邱(テグ)広域市地下鉄工事現場の視察を行った。
　午前中の河川保全プロジェクト建設現場は、前日の会議でも報告されていた自然と人間の共生を重視した造りとなっており、河の水量に応じた可動式の水門や魚が遡上するためのバイパスなどを実施に観察することが出来た。一方で水力発電設備も建設しており、河川周辺のスマートシティ建設と併せての大型プロジェクトであることも分かった。施工主であるKwater社は飲料水の製造販売も手掛けるなど、いわゆる韓国の水メジャー企業のようである。
　午後の大邱(テグ)広域市地下鉄は、既に市内で開業中の2路線に続く3番目の鉄事業である。なお、本3号線は軌道系交通機関（モノレール）であり、韓国内で始めての軌道系交通機関であるとのこと。車両は3両編成で、総延長は23.95ｋｍ、30駅を建設中であり、2014年開業予定である。モノレール橋脚の建設現場と、レール部（コンクリート製）を製造している工場を見学した。
　昼食は名物のカルビチム料理が用意され、大邱の味を満喫することが出来た。

第５分科会

晩餐会（歴代会長による開会）

晩餐会（日本関係者による歌披露）

研修視察①（河川保全の工事現場）

研修視察②（モノレールの工事現場）

親善サッカー大会

晩餐会におけるサッカー授賞式