概要
行事名 第40回 日韓技術士会議
日時 平成22年10月16日~17日
場所 海峡メッセ下関(山口県下関市)、本城運動場(福岡県北九州市)
担当者: 山中淳至 根本英俊
参加者数 親善サッカー大会 約30名 第5分科会(英語発表) 発表者3名
1.背景・目的
毎年開催されている日韓の技術士交流を目的とした日韓技術士会議にて、青年技術士交流実行委員会は、プレイベントである親善サッカー大会と本会議後の英語発表分科会に協力をしている。
今回、第 40 回 日韓技術士会議 が下関の海峡メッセ下関をメイン会場に、10/16~18 の日程で、「Green Technology と技術士の関わり」をメインテーマに実施された。 10/16 に行われた、日本からは親善サッカー大会に約30名、10/17 に行われた第5分科会英語発表に3名の青年層からの参加があった。
2.内容
2-1.第6 回 日韓技術士親善サッカー大会
大会初日の10/16 15:00~17:00、北九州市の本城運動場にて、第6回 日韓技術士親善サッカー大会が実施された。 過去の対戦で日本の勝利は無く、今回も打倒韓国チームを目標に練習を重ねてきた。
日韓両国の技術士会会長他、来賓の方々の挨拶の後、試合開始となった。試合はレギュラーマッチ(20分×2本)とフレンドリーマッチ(20 分×1 本)が行われた。 0-0 で迎えたレギュラーマッチの後半約 10?分、日本チームのコーナーキックからのボールを小野選手がダイレクトで合わせ、ゴールを決めた。 その後 GK 山中選手の好守等により韓国チームの猛攻を耐えて逃げ切り、1-0 にて日本チームの初勝利となった。 フレンドリーマッチは 0-0 の引き分けであった。
試合終了後のウェルカムパーティには日韓合せて 100 名を超える参加があり、盛大に行われた。 翌 10/17、本会議終了後の晩餐会の会場にて優勝杯の授与と MVP 及び敢闘賞の発表があり、日本チームからは小野選手が MVP に、山中選手が敢闘賞に選ばれた。
2-2.全体会議
全体会議は 10/17 9:00~12:00 海峡メッセ下関 10 階コンベンションホールにて行われた。冒頭、日韓双方の技術士会が外務大臣表彰を受賞したことの紹介があった。日韓両国の技術士会会長、日韓の実行委員長の挨拶に続き、山口県副知事、下関市長他来賓の方々の挨拶の後、日韓双方の基調講演があり、各々に質疑があった。
- 日本:伊藤徹氏 「グリーンテクノロジーと技術士の関わり」
- 韓国:李康建氏 「The Development of Green Technologies and rules of Professional Engineers to realize Green Growth Strategy」
2-3.第5分科会(英語発表)
10月17日 13:00~17:00に実施された第5分科会では、田吹座長の司会のもと、日本側3名、韓国側2名の発表が行われた。発表内容を発表順に下記する。
1) 発表者:根本英俊(関東・化学部門)
題名:The advantage of the Japanese industries impressed through business in China
内容:中国での電線用原材料調査とその結果と労働事情を通じて感じた日本の産業のあり方について
2) 発表者:三留規誉氏(関東・生物工学部門)
題名:Biochemical study of ATP synthase using fusion protein technique
内容:体内のエネルギーを作り出す機能を持つ、ATP 合成酵素の構造解析に関する研究成果
3) 発表者:車淳哲氏(消防技術士・技術士事務所 Chars Tech E&C代表理事)
題名:Introduction to SIL(Safety Integrity Level) Study for Middle East Refinery Project
内容:リスクアセスメントの一つである SIL 手法の概要と韓国内や海外の化学プラントに手法適用した事例紹介
4) 発表者:八百屋さやか氏(中国支部・生物工学部門 修習)
題名:International cooperation at the grassroots level
内容:JICA 活動の紹介と、青年海外協力隊に参加しての、ネパールでコンポスト普及によるごみ減量活動の体験紹介
5) 発表者:崔仁傑氏(土質,基礎技術士・(株)惟信 専務)
題名:Case study on the design and construction of Geotechnical part for Incheon international airport
内容:仁川国際空港建設設計にあたり、地質調査実験を元に基礎工事設計を行った実例紹介
3.成果と所感
- 今回、全国から多くの方々の参加があり、また、サッカー経験者もかなり参加されていた。試合には全員が参加することができ、試合を通じた韓国チームとの交流、また試合後のパーティーではより一層の交流を図ることができた。
- 6回目にして韓国に初勝利という結果は、関東や北陸支部では定期的に活動・交流していることもあり、選手間のチームワークによるものもあったと思うが、選手だけでなく、応援の人も含めた全ての人が「韓国に勝つ」という目標に対して一つにまとまったことが一番の勝因ではないかと考える。
- 第 5 分科会にては活発な質疑が行われた。日本側からの質疑が多かったため、今後は韓国側の質疑を促す様な工夫が必要と感じた。
- 親善サッカーや懇親会、分科会等を通じて青年層同士の活発な交流が図られた。
4.今後の展開
- サッカー/フットサルについては、さらに活動の輪を広げ、より活発な交流を図っていくべきだと感じる。
- 継続して活動するには、さらにメンバーを増やす必要があり、今後は技術士や技術士補でない青年層の参加を積極的に受け入れ、これをきっかけに技術士となり、サッカーだけでなく例会などにも参加されることを期待したい。
- 次回の日韓技術士会議は、韓国 大邱市で行われる。 日韓の若手技術士の交流の機会を与えるため、日韓技術士会議行事に参加継続することが、各人の人脈の形成と拡大に役立つものと考える。