1.派遣目的
CAFEO-24 及びYEAFEO-13 に参加することにより、参加各国とのコネクションを構築し、将来的に日本技術士会と海外エンジニア協会との関係を緊密にするとともに、国際的な技術動向の把握、青年技術士実行委員会メンバ-の国際感覚の向上、若手技術者の国際舞台での経験を養う事を目的とする。
2.参加者
青年技術士実行委員会より1 名を派遣した。
3.CAFEO-24 概要
CAFEO-24※1 は、ASEAN 加盟国の親交、理解、協力のための技術交流の場である。またASEAN 事務局と提携する非政府組織(AFEO※2)各国のエンジニア協会が意見と経験の交換を行うために、毎年交代で主催し、開催される。今年はIEM※3 が主催した。
YEAFEO-13※4 は、CAFEO の中の1 セクションという位置づけであり、YEAFEO 会員とその他参加国の代表が親交を深め、理解・協力し、意見と経験の交換を行うための会議である。
(※1)CAFEO :CONFERENCE OF ASEAN FEDERATION OF ENGINEERING ORGANIZATIONS
(※2)AFEO :ASEAN Federation of Engineering Organizations
(※3)IEM :The Institution of Engineers, Malaysia
(※4)YEAFEO:YOUNG ENGINEERS OF THE ASEAN FEDERATION OF ENGINEERING ORGANIZATION’S CONFERENCE
5.YEAFEO-13 参加報告
5-1 日程
2006年11月30日~12月2日
5-2 11 月30 日内容詳細
1) 開会式(12:30~13:00)
開会式においては、民族衣装をまとった女性たちに伴われ、来賓やCAFEO 関係者が壇上に上がった。
CAFEO-24 の議長であるYim Hon Wa 氏を始めとするCAFEO 関係者の演説や挨拶に加えて、歌や踊りのパフォ-マンスで盛り上げていた。また、ゲストカントリーを含めた参加各国の紹介があった。
2) YEAFEO COUNTRY REPORT(10:30~12:00,14:00~16:30)
30 日に開催されたCountry Report において、日本は日本技術士会及び青年技術士交流実行
委員会の紹介を行った。事前にパワ-ポイントによるプレゼンテ-ション資料をメールで送付していたが、念のため
用意して臨んだ。休憩時間に動作確認をさせてもらったところ、事前にメールで送付した資料がパソコンに入っていなかったため、念のため持参したものを用いて無事に発表ができた。ASEAN 各国は学生の育成やボランティア活動に力を入れている国が多く見受けられた。尚、今回発表したCountry Report を添付する。
3) YEAFEO Board Meeting(16:30~17:30)
引き続いて開催されたYEAFEO 会議では、各国の代表によるYEAFEO の運営方法等について議論が行われた。主な発言内容を以下に示す。
- ○ web サイトのアクセスの問題(タイ)
- ○ ニュース更新の遅さ(カンボジア)
- ○ シニアとの関係の保持(ミャンマー)
- ○ 学位認定の各国間の相違(オーストラリア)
- ○ 情報交換の工夫の必要性(日本)
配布された議事録及び各国のヤングエンジニア組織の一覧を添付する。
4) Gift exchange and Photo Taking Session(17:30~18:30)
マレーシアと各国の代表者1 名へ記念品の交換が行われた。その後マレーシアから各国の参加者全員に記念品が手渡された。その後順番に呼ばれ、各国とのプレゼント交換及び写真撮影が行われた。
5) Welcome Reception(20:00~22:00)
食事を兼ねて行われたWelcome Reception では、民族衣装の女性たちが場を盛り上げた。また、大きな蛇を首に巻くなどのパフォーマンスも行われた。
6) Social Activity- experience the night life in Malaysia(22:00~1:00)
主にYEAFEO 参加者が参加し、マレーシアの個人所有車に分乗してディスコに行った。数人は先にホテルに戻ったが、残りは2:00 頃まで遊んでいた。
5-3 12 月1 日内容詳細
1) Technical and Social Visit(7:45~20:00)
朝からPutrajaya 見学に参加した。大型観光バスを数台チャーターして、CAFEO 及びYEAFEOメンバ-のほぼ全員が乗り込んだ。Putrajaya は、連邦直轄領3 地域の1 つであり、マレーシア政府が直接統治している行政上の首都である。6 つのデザインが違ういずれかの橋を渡らなければ来られない、という説明を受けた。イスラム教をデザインした建造物や川に囲まれたPutrajaya State Masque とPrime Minister’s Office からの景色は不思議な感覚を覚えた。
また、Putrajaya International Convention Center に立ち寄った。ここで重要な会議が行われていると思うとなかなかできない体験をしていることに改めて実感した。
2)Technical visit to MMU
Cyberjaya の代表的な施設の1 つであるMMU(MULTIMEDIA UNIVERSITY)であった。昼食後、大学の説明を受けた。各国からの留学生を多数受け入れているとの事だった。その後研究室を見学し、NOKIA やゲームソフトの開発を行っており、日本の技術提供が大きいという説明を受けた。
3) Dinner(19:30~21:00)
夕食では別にYEAFEO メンバーの専用席が用意されており、コース料理になっていた。民族衣装の男女が踊りで場を盛り上げていたが、途中からステージに上げられ、教えてもらいながら一緒に踊った。
予定していたKuala Lumpur City tour が時間の関係で中止になったが、ホテルに戻る途中でPETRONAS Twin Towers があり、バスを止めて写真撮影をした。
ここは20 世紀の高層建築としては最も高い、高さ452m、88 階建ての二本のビルが対になっているツインタワーとしては世界一の高さを誇っている。マレーシアのモスクに似せた特徴的な尖塔を持つ。建築に関してはタワー1 をハザマ(日本)、タワー2 をサムスン物産(韓国)が施工した。ライトアップされたPETRONAS Twin Towers は街中でもひときわ目立ち、少し離れていたがその高さには圧倒された。
4) Social Activity- experience the Malaysian style of supper(22:00~0:00)
前日に続いて、主にYEAFEO 参加者が参加した。ホテル近くの店で軽食を取りながらコミュニケーションを楽しんだ。
5-4 12 月2 日内容詳細
1) Malacca Historical City tour(10:30~14:30)
移動時間が長いため、バスの中で各国が順番にカラオケで盛り上がった。始めに着いたのはChina town であった。数班に分かれ、歩いてChina town(Petaling Street)を回った。途中でマレーシアに現存する最古の仏教寺院であるチェンフーテン仏教寺院に立ち寄り、見学をした。またマラッカ名物の「トライショー」も見たが乗ることはできなかった。
China town を抜けると、St.Paul’s Church に着いた。寺院が多いChina town から一変してキリスト教会が見られ、不思議な街であった。St.Paul’s Church からセント・ポール・ヒルを登ると、ファモサ要塞跡やセントポール教会・礼拝堂史跡が見られた。建物は朽ち果てたままになっていたが、墓石やフランシスコ・ザビエルの聖骸が9 ヶ月間安置されていた棺が残っていて、当時の歴史的背景が感じられた。
2) Mini Malaysia Tour
新しくできたショッピングモールで買い物をした。2 週間前にオープンしたばかりでまだ内装工事が終わっていなかった。時間がなく短時間であったが、物価の安さに驚いた。
3) Banquet and Farewell dinner (20:00~23:00)
CAFEO-24 最後のプログラムとなるBanquet and Farewell dinner は、Opening Ceremony と同様、マレーシアの伝統音楽やダンスが披露され、場を盛り上げた。
正面ステージでは各国の出し物が始まった。今回日本は、「sukiyaki song」、「昴」、「世界で一つだけの花」のカラオケを歌う予定であったが、音源のトラブルのため、アカペラでのカラオケとなった。また合間に行うはずの空手、合気道演武がメインの出し物となった。しかしながらステ-ジは好評を頂いた。
最後のマレーシアの踊りの途中で、入り混じってステ-ジに上がり、共に踊り楽しんだ。最後にはYEAFEO Member が歌いながら会場内を列になって歩き、YEAFEO Member との親睦を一層深められたと感じた。
別れを惜しむ雰囲気の中で、23:00 を過ぎてFARWELL dinner は終了した。
6.まとめ
6-1. 成果
各国との友好的な交流を積極的に進めたという点では、各国の参加者にコミュニケーションをとることで成果を得られたと思う。
またYEAFEO会議では、日本技術士会及び青年技術士実行委員会をアピールすることができた。同時に日本技術士会パンフレット(英語版)を多くの参加者に配布した。
帰国後はYEAFEO各国の参加者が集うMLに加えられ、現在でも公私において交流は続いている。全体を通じ、参加各国エンジニア協会の若手とのコネクションをより密なものにするという目的は十分達することができた。
個人的な成果としては、国際会議での発表や他国のエンジニアとの交流という経験を通して、語学や自己のモチベーションの向上等、多くのことが身に付いた。