いつも青年ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
師走も間近に迫り、何かとお忙しい時期かと思いますが、いかがお過ごしでしょうか。
11月30日(土)に技術者としてのキャリア形成を深く考える絶好の機会として、「多様性を活かした若手技術者のキャリアプランニング」をテーマにしたCPD行事を開催いたしました。本イベントでは、ダイバーシティを活かしたキャリア形成の考え方や実践法を学ぶため、①講義、②パネルディスカッション、③グループワークを実施しました。その詳細を以下でご報告いたします。
講義セクションでは、高崎美佐(お茶の水女子大学、学生・キャリア支援センター講師)による「ダイバーシティとキ ャリア形成」と題し、ダイバーシティの理解やキャリア形成への活用を目的に、基本的な理論から、職場や個人におけるキャリアの多様性について議論を展開しました。ダイバーシティの理解ついては、表層的な違い(性別や年齢)だけでな く、価値観や経験といった深層的な違いにも注目し、これらが職場環境やキャリア形成に与える影響を説明しました。キャリア形成における多様性の課題や心理的安全性の重要性に触れ、多様性を理解し活かすために、明確なゴールを定めた直線型キャリアだけでなく、自身の興味関心を重視する曲線的キャリアもあること、その際に「計画された偶発性理論(プランドハップスタンス理論)」を学習しました。
パネルディスカッションのセクションでは、多様なキャリアを歩んできた技術者が登壇し、「キャリアの始まりと初期 のビジョン」、「現実とのギャップとその対応」、「キャリアの多様性と包括性への気づきとアドバイス」をテーマに、 それぞれの経験を共有しました。特に、現実とのギャップに直面した際の対応策や考え方について、具体的な事例が示さ れ、ライフイベントや職場環境の変化に対し、どのようにキャリア形成に活かしたかについて議論が深まりました。
最後にグループワークのセクションでは、「計画された偶発性理論(プランドハップスタンス理論)」に基づき、キャリアの修正力を高め、予期しないライフイベントに対して、柔軟かつ積極的な対応力を養うことを目的に実施しました。
このワークでは、「異動」「転勤」「子供の進学」「介護」などをテーマとしたシナリオカードを用い、この理論における5つの要素「好奇心」「柔軟性」「持続性」「楽観性」「リスクテイク」の観点から課題を再構築しました。最終的には具体的なアクションプランを策定しました。このグループワークを通じて、キャリア形成における視点を広げ(多様性)、予期せぬ出来事を受け入れる力(包括性)の重要性を体験しました。
参加者からは、「想定以上に自分のキャリアを見直す良い機会になった」、「キャリアや考え方は人それぞれで、一つの正解だけでなく、受け入れるキャリアもあることに気付かされた」などの感想が寄せられました。
イベントを通じて、多様な視点でキャリアを考えることの大切さや、柔軟な視点、キャリアを修正する力の重要性を実感された方が多かったようです。これからも、こうした学びと気づきの場を提供していきたいと思います!
青年技術士支援委員会では引き続きCPD行事を行います。
12月「モデルケースから学ぶ技術者のためのメンタルヘルス」
1月は「技術者倫理」
(イベント詳細は当ブログの該当のスレッドをご参照ください。 )
皆様のご参加をお待ちしております。
技術士(機械部門) 森